中学校給食「全員給食」へ:大阪市教委

 大阪市教委は2014年度の新1年生より、中学校の「全員給食」を実施する方針を固めた。学年進行で2016年度には全学年に全員給食を実現するとしている。

区によっては、2014年度より全学年で一斉に全員給食の導入を検討しているところもあるという。
 大阪市では2012年度より、選択制の中学校給食が導入された。しかし実態は業者の配送弁当であることから、生徒からは「おかずが冷たい」など不評で、利用率は10%前後にとどまっている。また食物アレルギーの生徒向けの個別対応も、現状ではできないことになっている。
 橋下徹大阪市長が中学校給食の導入を掲げたこともあり、全員給食への移行の方針が打ち出された。
 大阪市での中学校給食は、平松前市政時代に導入されたものである。予算を承認した議会の直後に橋下氏が大阪市長に当選し、橋下市政が始まったあとに給食が始まった形になった。橋下氏は給食導入は自分だけの手柄かのように言い立てたものの、中学校給食が実現すると具体的な課題が明らかになった。
 生徒の声などから判断すると、給食の質の改善こそがまず検討課題になるはずである。まともな市政ならその点こそが最初に検討されるのだろうが、橋下市政のもとでの大阪市教委ではそこには十分に目を向けられることなく、全員給食にすれば必然的に利用率100%になるという、数合わせというか強制的な発想になっている。
 大阪市教委は「大阪市立小学校では全員給食だから新入生は馴染むだろう」としている。しかし大阪市立小学校の給食は自校調理方式の給食で、中学校は業者からの配送方式という大きな違いがある。今の方式だと、小学校の給食に慣れているがために余計に嫌がるという結果も予想される。
 給食の質を改善し、段階的にでも自校調理方式や、少なくとも近隣小学校の調理室で調理する「親子方式」の導入を図っていかなければ、どうしようもないのではないのだろうか。
(参考)
◎大阪市の中1、来春から全員給食に 現行は選択制(朝日新聞 2013/12/17)
◎大阪市教委:全員給食、中1対象に導入へ(毎日新聞 2013/12/17)