文科省、英語教育強化へ

 文部科学省は12月13日、学校教育での英語教育を強化する方針を公表した。中学校での英語授業を英語で実施することを打ち出していると報じられている。

 また小学校の外国語活動を3年生から実施すること、小学校5・6年では英語を正式の教科に格上げすることなども打ち出している。読み書きや会話のバランスを重視し、民間の試験も活用しながら、高校卒業段階では英検2級程度の実力を育成したいとしている。2020年度より全面実施したいとしている。
 英語学習そのものまでは否定しないが、英語学習の強化を即国際理解や会話力・コミュニケーション能力強化などと短絡的に結びつけることには慎重にならなければならない。
 いわゆる受験英語への反動が「コミュニケーション能力の強化」として会話力強化という発想に至っている傾向がある。しかしコミュニケーションはただしゃべれればいいというわけではない。英語を話すにしても、その背景には読み書きや文法の力も必要だし、また話す内容に関する基礎的な教養なども必要である。それを抜きに英語だけ話して話す内容は中身がないでは、本末転倒になってくる。
 専門家からは以下のような指摘もされている。

小学校で英語を教科にしたり英語教育の時期を早めたりすることについて、言語学が専門の明海大学外国語学部の大津由紀雄教授は「すべての公立小学校に指導を適切に行える人材を配置できるのか、予算の点でも人的な点でも大きな不安を感じる。母語である日本語で自分の考えを表現し、相手の話を理解できる言語感覚が育っていなければ、英語を学んでも効果はないため、時期を早めすぎてかえって英語嫌いの子どもが増えるのではないか心配だ」と話しています。
(NHKニュース2013年12月13日『グローバル化に対応 英語教育計画まとまる』)

 この指摘を丁寧に受け止めなければならない。

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