中教審、教育委員会を首長のもとに置く答申案

 文部科学省の中央教育審議会は12月10日、教育委員会制度の改革について、教育委員会での首長権限を強化する答申案を了承した。

 首長を教育行政の決定権限を持つ執行機関として、教育長は首長のもとで実務を指揮する補助機関・教育委員会は首長の附属機関とした。
 この案では、現行の教育委員会の独立性を否定し、教育行政を首長の下に位置づけることになる。
 教育は本来、現場の児童・生徒の実態に応じて、政治的意図とは独立して方針が決められなければならない。首長が過剰に介入することは、現場の要求に反した教育行政が強行される危険性がある。
 例えば大阪市では、教育について全く知識も理解もない首長が、高校「体罰」事件でひっかき回して変な方向に世論をあおったり、入試中止などの暴挙を働いたりして、余計な混乱を持ちだした。また学校選択制や学侶k杖スト学校別成績公表でも、現場の意見を無視して強行しようとしている。
 また佐賀県武雄市でも、市立図書館の民間委託で商業施設まがいに変えた市長の元、図書館の運営にも問題が出たり、近くの学校が商業施設とみなして「出入りには保護者同伴とするように」と生徒に指示するなどの状況が生まれた。
 今の状況でも妙な首長が暴走している状況があるもと、法的にも暴走が正当化される形になり、他地域でもこのようなことが起きる危険性が出ている。
 こういう改革は決して認められない。もちろん現行の教育委員会制度が完全とはいえないが、それは教育委員の公選制導入なども含めた、教育委員会の自主性・独立性・専門性を高めるという別の方向で改善を図っていくべきである。
(参考)
◎教育委員会制度:首長に教育行政の決定権限を 中教審(毎日新聞 2013/12/10)
◎首長が教育行政支配 中教審分科会 教委を首長付属機関化(しんぶん赤旗 2013/12/11)

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