民間委託で商業施設併設の公共図書館、学校側が出入り制限

 佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長は12月9日、市議会本会議で、佐賀県立武雄青陵中学校(中高一貫校)が登下校中に武雄市立図書館への出入りを校則で制限したと明らかにし、「非常に不見識で憤りを感じる」などと批判した。

 新聞報道だけ見れば「なんだこれは」ととられかねないが、よく調べてみると、ことはそう単純なものではない。
 武雄市立図書館は2013年4月から、TSUTAYAなどを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に民間委託されている。この民間委託で、図書館内にコーヒーチェーン「スターバックス」が開業するなどした。
 学校側は「飲食店への出入りは保護者同伴で」という従来の校則を適用し、スターバックスが併設されていることで図書館を「飲食店」とみなして出入りを制限すると生徒側に通知した。
 また個人情報保護への不安や、絵本の棚が大人が踏み台を使わなければ取れない最上段に配置されたなど書籍の配架方法など、公共図書館としての存在意義を否定して「貸本屋」のようになっているという批判もある。
 従来の図書館概念を否定して商業施設のように変質させて、各方面から批判が上がっている施設である。「飲食店への出入り制限」という校則そのものの妥当性や是非はともかく、学校側からも「図書館」とみなされないような異質なものを公共図書館として運営することが妥当なのだろうか。
(参考)
◎地元中学生の図書館制限令を批判 佐賀・武雄市長(共同通信 2013/12/9)
◎武雄市図書館は飲食店? 利用は保護者同伴(佐賀新聞 2013/12/10)

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