大阪市立大学学長選挙廃止へ:橋下市長の圧力

 大阪市立大学(本部・大阪市住吉区)が、教職員による学長選挙の廃止を決めたことが、12月6日までにわかった。学長選挙を敵視する発言をおこなった、橋下徹大阪市長の圧力を受け入れた形になる。

 大阪市立大学では全教職員が投票する学長選挙を実施していた。形式上は大学幹部などからなる選考会議が最終決定し市長が任命する形になっていたが、投票結果を尊重して、選考会議・市長とも学長選挙で選出された候補者をそのまま承認する形になっていた。
 しかし橋下市長はこの仕組みを敵視した。現学長が2013年度末に任期満了になることに伴い実施される予定だった次期学長選挙を妨害すべく、2013年8月9日に学長選挙を「ふざけたこと。そんなのは許さん。学長を選ぶのは市長であり、選考会議だ」などと攻撃し、実質的にも市長が任命する形に変えるよう求めていた。
 また橋下市政になってからは、選考会議にも橋下市長の意向を受けた市特別参与が参加するようになっていた。
 大学関係者からは懸念する声が上がったものの、最終的に学長選挙廃止でまとまった。
 新方式では、教職員10人以上の推薦があった人物を候補者とし、選考会議が書類と面接で選出する方式に変更するという。
 大学の自治や学問の自由を形骸化させ、行政の意向をくんだトップダウン式の大学運営に変質させかねないような、極めて異常な事態である。
 橋下市長は「人事介入は行政として当然で、研究内容の介入ではないから大学自治の介入にはあたらない」とうそぶいている。しかし研究内容の自由を保障するためにも、人事についても自主性・独立性が求められるのが、大学自治の理念である。大学自治を理解していないような人物にひっかきまわされておかしなことになるのは、非常に心配である。
(参考)
◎大阪市立大:学長選を廃止…幹部と市長ブレーンが選出へ(毎日新聞 2013/12/5)

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