大阪市、教科書採択を全市1区に統合方針

 大阪市教育委員会は12月3日の教育委員会議で、市立小中学校の教科書の採択地区について、現行の8地区を全市1地区に統合する方針を決定した。

今後、採択地区の決定権限を持つ大阪府教委に要望するという。
 大阪市では市内の24行政区を8ブロックに分け、それぞれのブロックを採択地区として独自に教科書を採択している。
※第1地区(北・福島・此花)、第2地区(都島・旭・城東・鶴見)、第3地区(中央・西・港・大正)、第4地区(西淀川・淀川・東淀川)、第5地区(東成・生野)、第6地区(東住吉・平野)、第7地区(住之江・住吉・西成)、第8地区(天王寺・浪速・阿倍野)
 市教委は採択地区統合について、市内で転校した時に同じ教科書を使用できる、教材研究の成果を共有し教員の資質向上につながる、採択業務の適正化・効率化をあげているという。
 しかし教科書採択地区の広域化・統合は、法律や文科省見解の精神にも逆行し、危険をはらむものでもある。採択区域が広大になると学校現場からの意見が反映されにくくなる恐れも高い。文科省見解でも、採択区域の細分化などを打ち出している。
 さらに近年の教科書攻撃の動きと軌を一にして、採択区域の統合と危険な教科書押し付けの動きがリンクしている状況もある。18行政区各区ごとに18採択地区を設定していた横浜市が2010年度より全市1区の採択地区に変更した時には、理由の一つとして「つくる会」教科書を採択させやすくするねらいがあったことも指摘された。
 大阪市でも大阪維新の会系を中心として、「つくる会」教科書を推す動きがある。そういう動きと軌を一にしている危険性もある。
(参考)
◎「教員の資質向上に期待」大阪市の小中教科書統一を決定 大阪市教委、府教委に要望へ(産経新聞 2013/12/3)