実教出版『高校日本史B』、採択率大幅低下

 文部科学省は11月26日、2014年度使用の教科書の需要数を発表した。高校「日本史B」科目の教科書について、実教出版『高校日本史B』(日B304)のシェアが、比較可能な2012年度と比べて採択率が大幅低下したことがわかった。


 この教科書は、国旗国歌法に関する記述などが一部教育委員会や右派系議員から問題視され、東京都・神奈川県・大阪府・埼玉県などで採択妨害の動きが生まれた。
 実教出版『高校日本史B』教科書の同科目内における採択シェアは、2014年度用では3.1%となっている。学習指導要領改訂があり2013年度は新旧課程教科書の使用が混在していたが、右派からも特に問題視されなかった旧課程版を使用していた2012年度では同教科書の採択比率は7.1%だった。
 高校教科書では同じ出版社発行の同じ教科・科目でも、授業目的や難易度(基礎重視・大学受験対応)などにあわせて、複数種類の教科書を発行していることがある。実教出版でも日本史B科目について、問題視された教科書とは別の『日本史B』教科書(日B305)も発行している。こちらの教科書のシェアは、2012年度5.4%、2014年度5.7%と、ほとんど変わっていない。
 『高校日本史B』教科書の大幅なシェアの落ち込みは、行政や政治の強力な介入が背景にあるといえるのではないか。
(参考)
◎実教出版の教科書「高校日本史B」シェア低下 国旗掲揚記述(中日新聞 2013/11/26)