神戸市立御影中学校事件:当時の顧問らを書類送検

 兵庫県神戸市立御影中学校で2005年8月、淡路島でおこなわれていた柔道部の合宿中に、当時1年生だった男子部員が体調不良を訴えたにもかかわらず、顧問らから「さぼっている」などと言いがかりを付けられて体調不良を放置された上「体罰」まで加えられ、結果的に部員が熱中症で死亡した事件がありました。〔詳細
 この事件に関して、兵庫県警捜査1課と淡路署は2006年12月18日付で、当時の顧問(30)と副顧問(27)=ともに当時臨時教員で、事件後退職=を業務上過失致死容疑で書類送検しました。


 当然のことながら、顧問と副顧問の行為には重大な問題点があります。死亡した部員が体調不良を訴えたことを「さぼる口実」と見なして熱中症発症を放置したことで、このような重大な結果を招いたことはいうまでもありません。
 また「さぼっている」と見なして「体罰」まで加えたことは論外です。「体罰」で直接殴り殺したというわけではないと判断されたものの、実質的には練習後に長時間正座させたことや平手打ちなどの「体罰」を加えたことで症状を悪化させたことはいうまでもないでしょう。
 健康状態にろくに注意を払わず、非科学的な誤った根性主義で練習を強要したというのは、決して許されるものではありません。
 また兵庫県ではこれ以前にも、川西市で中学校ラグビー部の練習中、体調不良を訴えた部員が顧問教諭から放置された末、熱中症で死亡した事件がありました。その教訓も全く生かせていません。
 顧問らについては書類送検は当然だとしても、起訴や厳しい刑事処分が求められます。
 また、この事件を他人事としてはいけません。部活動指導の場から誤った根性主義を排除し、スポーツ科学・健康科学の知見を取り入れて、このような事件の再発防止を期することが強く求められます。