実教出版教科書採択問題、大阪府教育委員が教育長批判

 大阪府教育委員会の小郷勝教育委員は9月30日の大阪府議会本会議で、大阪府立高校での実教出版高校日本史教科書採択問題について言及、採択意向を示した学校の名前を採択前に大阪維新の会大阪府議団に伝えた中原徹大阪府教育長の行為を「政治的中立性を保つべき教育長の言動として適切でない」と批判した。


 実教出版の高校日本史教科書では、国旗国歌法について「一部の自治体に強制の動きがある」と記述されている。しかしこのことが一部教育委員会や右派議員から問題視され、この教科書の採択を妨害する動きが各地で現れた。
 大阪府では、大阪維新の会大阪府議団が、この教科書を採択しないように大阪府教育委員会に申し入れたことが明らかになっている。中原徹教育長は8月8日、維新府議団との意見交換会に出席し、採択の意向を示した学校の名前を維新側に伝えたうえで、「学校と議論してもらって構わない」とも話したという。
 未確認情報だが、それを受けた維新府議は、名指しされた学校に申し入れ(実質的には殴りこみか)をおこないたいと発言した者までいたという。実際に維新府議が学校側を訪問したかどうかは、現時点では確認できていない。
 中原教育長や維新議員の行為は、教育の政治的中立性を脅かし、学校側に政治的圧力をかけかねない行為だといってよい。本来、学校側の希望にもとづいて静粛に採択すべき教科書採択で、外部からの圧力があってはならない。
 中原教育長の行為は不適切であることは言うまでもない。教育委員からも不適切と指摘する声が出るということは、相当の問題があるということを意味している。
(参考)
◎大阪府教育委員が中原氏批判 「実教」教科書めぐり(共同通信 2013/9/30)