一宮いじめ後遺症訴訟、担任教諭の責任認める:愛知

 愛知県一宮市立南部中学校在学中の2002-04年にいじめを受け、担任教諭からも不適切対応をされて解離性障害などの後遺症を発症したとして、被害女性(現在23歳)が一宮市を相手取って約600万円の損害賠償を求めて訴えた訴訟で、名古屋地裁一宮支部は9月25日、いじめの存在、および中学校1年当時の担任教諭の注意義務違反・安全配慮義務違反を認定する判決を出した。


 損害賠償については、損害額は約142万円と算定したものの、いじめに加担した元同級生7人を相手取った別の訴訟で和解し加害者側から約222万円の支払いを受けたとして、加害者側からの和解金で損害は補填されているとして市の賠償責任を認めなかった。
 被害女性は中学生当時、複数の同級生から「うざい、死んでほしい」などと日常的に中傷されるなどした。担任教諭に相談しても「我慢しろ」などと言われ、いじめの調査を一方的に打ち切られて放置されたという。
 被害女性は解離性障害を発症し、自殺未遂を繰り返すなどした。2007年に提訴したが、一宮市は「女性側の被害妄想」などとして争う姿勢を示した。
 判決ではいじめの存在を認定し、また担任教諭の不適切対応も認定した。
 裁判の形式上はともかく、実質勝訴といえる判決ではないだろうか。一方で事件から10年、提訴からでも6年と、被害者側の苦しみはあまりにも長期間にわたっている。初期の段階で適切な対応をしていればここまで苦しめられることはなかったのではないかと考えるとつらいものがある。
 せめて、同じような事件を二度と起こさないよう、同種事案が発生した時の教訓としていくべきである。
(参考)
◎「中学時代の同級生いじめ」認定、請求は棄却 地裁一宮支部(中日新聞 2013/9/25)
◎中学時代のいじめで賠償請求、原告の請求棄却(読売新聞 2013/9/25)