学テ下位校校長氏名を公表すべきと発言:静岡県知事

 川勝平太静岡県知事は9月9日の記者会見で、2013年4月に実施された全国学力テストで、同県では小学校の「国語A」の正答率が全国最下位だったことに触れ、県内の下位校100校か県平均点以下の学校のいずれかの校長名を公表すべきだとの考えを示した。


 平均点・正答率や都道府県別順位にばかりとらわれて競争と序列化を図る、全国学力テストの弊害が現れている事例だといえる。
 地域や学校の平均点や順位には大した意味はない。どこに弱点があるのかなどについて、全体的なおおまかな傾向をつかんだり、児童生徒個人の到達状況をみることこそが重要なはずである。
 平均点・正答率だけを一面的にみて、最下位だから足を引っ張っている扱いにして、「下」の学校を見せしめ的に公表しても、学力向上にとっては意味がない。
 単に、テストの平均点を上げることだけが目的となり、全体的・総合的な学力には目を向けられずに、一面的な学力観を押し付けられて学校現場がゆがめられていくことになる。また、学力テストの成績という一面的な基準だけで、校長が有能どうかを決められるものではない。
 現在でも、テスト直前には通常の授業をつぶして予想問題や模擬試験のたぐいを解かせる事例も報告されている。学校の平均点を上げるため、普段成績が振るわない児童生徒や障害のある児童生徒を欠席させたり採点から故意に除外する事例も報告されている。また試験監督の教師が、誤答している児童生徒に合図を送って誤答に気づかせようとするなど不正行為も報告されている。
 校長の氏名を見せしめ的に公表しても、こういう不正が横行するだけではないだろうか。
(参考)
◎全国学力テスト:静岡県知事が下位校の校長名公表の考え(毎日新聞 2013/9/9)