実教出版教科書採択再考求め閉会中審査:埼玉

 埼玉県議会文教委員会は9月2日、埼玉県教委の教科書採択について閉会中審査をおこなった。


 この問題は、埼玉県立高校8校が実教出版の日本史教科書の採択を希望したことを、県議会の一部議員が問題視したことに始まる。
 実教出版の高校日本史教科書には、国旗国歌法に関する説明として「一部の自治体に強制の動きがある」という記述がある。一部県議はこの記述を問題視し、県教委に対してこの教科書を採択から除外するよう求める申し入れが出された。
 埼玉県教委は、指導資料をつけるという条件はつけたものの、学校側からの希望通りに採択をおこなった。
 これに対して同日の閉会中審査では、執筆者の経歴などをあげて実教出版教科書を批判し、採択の再考を求める趣旨の発言があったということである。埼玉県教委は採択再考の以降は表明しなかったした。
 これはあからさまな政治介入だといえる。学校側の自主性や、教科書検定を通過したという事実も無視し、また事実に反する記述でもないにもかかわらず、気に入らないからといってこのような圧力をかけて排除するのは、極めて異常な動きである。
 また今回の問題は埼玉県だけの問題ではない。教科書への介入は全国的な問題となっている。
 東京都や神奈川県では、この教科書の採択希望を出した学校に対し、教育委員会が圧力をかけて取り下げさせたことが報告されている。また大阪府でも、大阪維新の会府議団が埼玉県と同様、教育委員会に申し入れをおこなって採択除外を求めた。
 各地で介入が繰り返される背景としては、安倍政権の「教育再生」路線があるという指摘もある。
 学校側の採択を尊重し、これ以上の政治介入を防ぐために、できることをしていかなければならないといえる。
(参考)
埼玉県議会委 教科書採択への圧力 柳下県議 閉会中審査を批判(しんぶん赤旗 2013/9/3)