2013年全国学力テスト結果公表、相変わらず順位や平均点に執着

 文部科学省は8月27日、2013年4月に実施した全国学力テストの結果を発表した。


 報道では相変わらず、都道府県別の順位や、全国平均と比較して自県の成績は上か下かという一面的な視点での取り上げ方となっている。
 地方紙や放送局ローカルニュースのウェブサイトでの見出しや本文から拾ってみる。なお、県名の固有名詞はこちらの判断で伏せた。

  • 本県、小6全教科で平均以下 全国学力テスト結果(A県地方紙ウェブ見出し)
  • 全国学力テスト、B県の小学校**位、中学校**位(B県放送局ウェブ見出し)
  • 「C県は小学校・中学校ともに正答率が全ての教科で全国平均を上回りましたが、都道府県別の順位は、ほとんどの教科で下がりました。」(C県放送局ウェブ本文)
  • 「D県は全国平均と比べ、平均正答率の差は全体的に縮まったものの、すべての科目で平均を下回り、さらに、予習、復習の実施については、大きく下回っていることがわかりました。」(D県放送局ウェブ本文)

 どこの新聞社や放送局もこんな調子でうんざりする。
 全国学力テストはもともと、競争と序列化を意図して導入されたものである。世論の批判を反映し、文部科学省も表向きは「競争と序列化を避ける」として平均点公表は都道府県までにとどめるとした。しかしそれでも、順位や全国平均との比較だけにとらわれた一面的な扱いが横行している形になっている。これこそ競争と序列化ではないのか。
 テストで測れる学力はほんの一部分でしかない。全体的な傾向をみるにしても、個別児童・生徒の到達度をみるにしても、都道府県の順位や、全国平均と都道府県平均との比較など、本来は無意味に近い情報である。しかし無意味情報だけがひとり歩きしている。
 全国学力テストは中止すべきである。少なくとも、国の文教政策の参考にするためだけの純粋な資料としての運営とし、都道府県別順位や平均点からは決別するようなやり方に抜本的に変える必要がある。