学校事件・事故とマスコミ報道

 学校でのいじめ・教師の暴力事件など、学校の責任が強く問われる事件や事故では、加害者側が事件を報じたマスコミに責任転嫁し、「ウソを報じているマスコミ報道を鵜呑みにしている」「おかしな自称『被害者』が、マスコミと結託して学校を攻撃している」などと批判者を一方的にののしるという手口で、自己正当化と事件もみ消しを策動し、また被害者に二次被害を与える策動をおこなうことがよくあります。

 そういえば当ブログにも、「北九州市立緑丘中学校卓球部顧問の暴力教師・林壮一郎の懲戒免職と復職策動」「福岡市の生徒いじめ教師・林田真二」「岡山県・山陽女子中学校卓球部顧問暴力事件」「広島県竹原市の包丁突きつけ教師・池田伸一」「北海道滝川市いじめ自殺事件」「奈良県いじめ不登校事件」など、「体罰」事件・対生徒暴力事件やいじめ事件を取り上げた際に、「マスコミ報道を鵜呑みにするな。自称被害者が悪い」などとする、事件正当化を図ろうとするコメントが来たことがあります。

 直接の当事者でない当ブログですらこのような中傷を寄せられることで、当事者への中傷のひどさ・事件正当化工作の陰湿さ・執拗さが容易に推測できます。

 果たして、加害者側の自己正当化の主張は正しいのでしょうか。答えは「間違っている」と言い切れます。

 むしろ、マスコミの報道が事実関係の全体像・とりわけ被害状況を十分に伝え切れていないために被害者側への中傷を生んでいる、結果的に加害者側を利することになっているというケースの方が多いのではないか、ということを、最近の学校事件・事故のケースを調査・検討するごとに感じています。

 兵庫県立神戸高校のいじめ事件では、学校側は加害者の学校内での行動を制限する措置をとっているということです。その措置自体は誤報ではありませんが、実際は「学校側が自らこの措置に踏み切ったわけではなく、弁護士や警察から指摘されて初めて措置をとった消極的なもの」だということです。

 長野県丸子実業高校でのいじめ自殺事件に関する加害者の逆訴訟でも、マスコミ報道では「いじめと自殺に因果関係があるかのようにいわれて精神的苦痛を受けた」かのように報じられました。しかし実際の逆訴訟の動機はさらに悪質で、「いじめなどないのに、自殺した生徒の母親がいじめをでっち上げた」という主張が本質だということです。

 静岡市立中学校で、教師から卒業アルバムの寄せ書きに「厄介者」を意味する英語のことわざを書かれたとして卒業生の女性が訴えている問題でも、問題が発覚した2005年当時の報道では「ことわざを書いた」という事実関係のみを報じ、「問題の教師は、『生徒の家族に障害者がいる』として女子生徒に暴力や差別的発言・嫌がらせを繰り返して不登校に追い込んだ。また該当教師は寄せ書きの問題についても一言も謝罪していない」という肝心の事実関係を報じていませんでした。すなわち「教師が意味を誤解していたために誤って書いてしまった」とも受け止められるような報道になってしまっていました。

 加害者の自己正当化や中傷の余地を生まないためにも、学校に関する事件・事故を報じる際は、事件の全体像や加害者の無法行為がもっとはっきりと分かるような報道を願います。

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