大阪市教委、高校教科書採択に積極介入へ

 大阪市教育委員会は8月6日、2015年度以降の市立高校の教科書採択について、教育委員会会議が積極的に関与して最終判断する権限を強化する方針を決めた。東京都・神奈川県・横浜市や、大阪府でも発生している、特定の日本史教科書を敵視して採択させないように圧力をかける動きの一環とみられる。

 高校の教科書採択は、法律上は教育委員会に採択権限があると解されている。しかし実際の運用としては、授業担当教員が主導して学校が採択希望を出し、教育委員会がそれを追認する形になっている。
 8月6日に2014年度大阪市立高校教科書の採択を決定する教育委員会会議が開かれたが、「市教委の採択権限を強化すべき」という意見が出て、来年度以降は権限を強める付帯決議を可決した。
 各学校はその教科・科目の教科書についてそれぞれ長所や短所を記し、希望順位や優劣評価などは付けずに教育委員会に答申して市教委が判断する方式となる。義務教育教科書ではこれに近いことがおこなわれているが、高校教科書では異例のことである。
 これは大阪市教育基本条例で現場の自主性を削り行政による教育内容の統制を図っていることに加えて、一部教育委員会にとって意に沿わない記述があった実教出版の日本史教科書や、その他の気に入らない教科書を排除する目的などもあるとみられる。
 現場の教員が使いたい教科書を使用できなくさせられる恐れもあり、極めて危険な動きであるといえる。
(参考)
市教委が教科書採択に積極関与 大阪、異例方針に懸念も(共同通信 2013/8/6)
◎大阪市教委 主体的に教科書選定へ(NHKニュース 2013/8/7)