桜宮高校「体罰」自殺事件:産経記事特集

 産経新聞(web版)2013年7月28日配信記事『元桜宮高顧問の起訴決定付けたビデオ 壮絶な平手打ちに検察絶句…』では、2012年末に発生し翌13年1月の年明けに事実関係が公表された大阪市立桜宮高校「体罰」自殺事件について論じている。


 この問題では、部活動指導中に生徒に暴行を加えたことを認めた小村基・元バスケットボール部顧問教諭(懲戒免職)が傷害容疑で起訴されている。
 自殺についての刑事責任を追及するのは、刑事事件としての「特殊」な事実認定方法に耐えうるような直接的な因果関係を証明することが困難であるとみられる。一方で自殺した生徒を殴った傷害容疑については、自殺直前の対外試合で保護者がビデオを回していて、そこに暴行の様子が映っていたことが、暴行を裏付ける証拠になっているという。
 検察内部には「傷害事件として判断すれば、公判を開くようなレベルのものではない」という意見もあったという。しかし刑事事件としての事実認定方法は別として、一般常識的に考えれば暴行と自殺との間に因果関係があると考えるのは自然なことである。また遺族の処罰感情も強く、起訴に踏み切った。
 教師の「体罰」・暴力が刑事事件として起訴されるのは、異例のことである。しかしそれは裏を返せば、刑事事件として起訴されるような事例は限定的なものにとどまっているということでもある。生徒が死亡した事件でも、正式な公判は開かれずに略式起訴・罰金刑ですんだものもある。
 「指導」と自称した暴力、いわゆる「体罰」を撲滅するためには、加害者の刑事責任を厳しく問うことで、社会的に許されないという風潮を作っていくことも重要になってくる。桜宮高校の事件で顧問が起訴されたことは当然だといえる。