横浜商科大学高校柔道事故、高裁で逆転勝訴判決

 私立横浜商科大学高校(横浜市)の柔道部員だった男性が2008年、同級生との練習中に投げ技をかけられたあと倒れて、脳に重い後遺症が残った事故の民事訴訟について、東京高裁は7月3日、学校側の責任を認めなかった一審横浜地裁判決を破棄し、「教師が安全について十分な指導を行っていれば事故を防ぐことは可能だった」などと顧問教諭の過失を認定し、学校側に約1億8000万円の損害賠償を命じる判決を出した。

 事故は2008年5月に発生した。同年4月に入部したばかりで柔道初心者だった男性は同年5月3日の練習中、経験者で柔道部大将の同級生から投げ技をかけられたあとに倒れた。病院に搬送されたが急性硬膜下血腫と診断され、意識障害の後遺症が残っているという。
 事故発生当時、顧問教諭は目を離していたという。また事故半月前の同年4月16日にも、この生徒は練習中に投げられた際に脳しんとうを発症していた。
 控訴審判決では、顧問教諭について、男子生徒が初心者だったことや、相手の生徒は経験者で技術差や体格差もあったことなどをあげ、練習方法について十分指導すべきだったと指摘した。
 報道の範囲でしかわからないものの、妥当な判決ではないかと感じる。
 柔道事故での死亡・重体事例や訴訟事例はここ数年大きく取り上げられるようになっているが、多くが初心者に対する無理な指導が原因になっているのではないかといえる。この事例でも例外ではない。
 この判決が、同種の事故を防ぎ指導方法の向上を工夫する一助となることを願いたい。
(参考)
◎柔道事故で逆転判決 賠償命令(NHKニュース 2013/7/3)
柔道部の事故、顧問に過失責任 東京高裁が賠償命令(共同通信 2013/7/3)