サッカークラブ暴力事件、元コーチの初公判:岐阜

 指導していたサッカークラブで生徒を蹴り大ケガをさせたとして傷害罪に問われたコーチで元Jリーガーの被告(33)への初公判が6月14日に岐阜地裁で開かれた。裁判は即日結審され、検察側は懲役1年6月を求刑した。判決は6月28日の予定。

 被告側は起訴事実を認めた上で、サッカー協会から無期限活動停止処分を受けたことや、指導していたクラブが解散したことを理由に執行猶予を求めた。
 元コーチは公判で、自身も小中学校時代に「体罰」を受けたことを明かした上で、「体罰」はチームが強くなるためなら仕方がない、自身が指導者になって「体罰」を使うとチームが県レベルの成績を残したとして、「体罰」を常習するようになったと話した。
 元コーチは指導当時、自分の指導は間違っていないと思い込んでいたという。しかし事件後、「彼らをプロにしたい気持ちばかりが強く、彼らの声を聞けなかった」「人間として未熟だった。もう指導するつもりはありません」などと、自分の指導は間違っていたと認識を示しているという。
 しかし被害生徒は「殴ったり蹴ったりするコーチが怖かった」などと話し、また元コーチの暴行で両腕骨折のケガを負って今もギプスで固めて日常生活に不便を被っていることから「コーチがむかつく。僕を元に戻してほしい」と怒りを訴えているという。
 このような被害を二度と出してはいけない。むろん問題になっても問題を理解せずに自己正当化や「再犯宣言」のようなことまでする者よりは相対的にマシだとは言えども、自らの指導で被害者が出てから初めて誤りに気づくのでは、被害の連鎖が収まらないことになる。事件の教訓を広く知らせ、一日も早く「体罰」を根絶し、新たな被害者を生まないようにしていかなければならない。
(参考)
◎元Jリーガー1年6月求刑 生徒体罰、岐阜地裁初公判(岐阜新聞 2013/6/15)
◎元Jリーガー西脇被告「人間未熟だった」(中日新聞 2013/6/15)
◎元Jリーガー初公判:体罰で「強くなるなら」 岐阜地裁(毎日新聞 2013/6/15)