秦荘中学校柔道部事故、顧問の過失認め賠償命令:大津地裁

 滋賀県愛荘町立秦荘中学校で2009年、柔道部員だった男子生徒が顧問講師(依願退職)から乱取りを受けた直後に倒れて1ヶ月後に死亡した事故の訴訟で、大津地裁は5月14日、顧問の過失を認めて愛荘町に約3700万円の損害賠償を命じる判決を出した。


 判決では、生徒の頭部受傷の可能性を疑い、直ちに練習を中止して医療機関を受診させるなどの措置をとらなかったことを過失と認定した。一方で、顧問による日常的な暴力については否定した。
 この事件では、生徒が初心者にもかかわらず、顧問が「乱取り」で繰り返し技をかけ、生徒がふらつくなども異変を見せても練習を続けたことなどが指摘されている。いわゆる「しごき」であり、広義の暴力とも言えるのではないだろうか。
 顧問の日常的な暴力が認定されなかったことは残念ではあるが、顧問の不適切な練習で生徒に重大な状況を生じさせた過失は認定している。
 練習メニューは科学的でなければならないし、事故を未然に防止するものでなければならない。またこの事故の事例を教訓として、同種事故の再発防止に努めていかなければならない。
(参考)
◎柔道部死亡事故で滋賀・愛荘町に賠償命令(中日新聞 2013/5/14)