出水市中学生自殺、アンケート開示求める陳情

 鹿児島県出水市立中学校2年だった女子生徒が2011年9月に自殺し、背景にいじめが指摘されている問題で、遺族らは5月4日までに出水市教委に対して、生徒の自殺直後に学校で実施されたアンケート結果の開示を求める陳情書と署名を提出した。


 出水市教委は「伝聞や推測で書かれたアンケートを開示することで、2次被害につながる恐れがある」として開示を拒否した。
 この問題では、遺族側の独自調査で、自殺した生徒へのいじめがあったという証言が複数得られたという。一方で市教委は、学校側のアンケートでも同じような証言が得られたことをほのめかしながらも、「開示すると二次被害が出る」として一貫して開示に応じていない。
 しかし出水市教委の対応はおかしいのではないか。事実を知りたいという遺族に対して真摯に対応しないことこそが二次被害ではないのだろうか。
 折しも国会では、宮本岳志衆議院議員(日本共産党)が2013年4月10日、文部科学省が2011年6月に出した通知「児童生徒の自殺が起きた時の背景調査の在り方について」に「外部へ安易な提供や公表は避けるべきである」というくだりがあることで、教育委員会がいじめを隠蔽する口実になっているのではないかとする国会質問をおこなった。
 安倍晋三首相は「遺族の気持ちは『真相を知りたい』ということだ。できる限り応えていくべきだ」と答弁し、また下村博文文科相も「運用については必要な見直しをしたい」と答弁している。(参考:しんぶん赤旗2013年4月11日『遺族の知る権利 尊重を いじめ自殺で宮本議員指摘 文科相“非公開通知見直す”』)
 政府・文部科学省も、遺族への情報提供体制については改善する方向で検討に入っている。しかし出水市教委は一貫して事実を隠そうとしている。
 二次被害とは、自分たちが責任問われることを恐れているということを、都合良く言い換えたのではないかという気がしてならない。
(参考)
◎アンケ開示求め陳情書…鹿児島出水中2自殺遺族(読売新聞 2013/5/4)