兵庫県高校生自殺、第三者委員会報告書

 兵庫県川西市内の兵庫県立高校2年の生徒が2012年9月に自殺し、背景に同級生からのいじめが指摘された問題で、学校が設置した第三者委員会は5月2日、いじめの存在は認定しながらも自殺との因果関係を結びつけることは困難とする報告書を校長に提出した。


 報告書では、いじめに関係したのは同級生3人と判断した。この3人は5月1日付で侮辱容疑で書類送検されている。
 いじめの具体例としては、生徒を「虫」などと呼んだこと、生徒の座席に蛾の死骸を置いたこと、コーラスの練習中にわざと他の生徒をぶつけて「菌がつく」などとはやし立てたこと、など7点を認定した。
 学校がいじめを発見できなかった点については、自殺した生徒も加害生徒側も学校側が「問題を抱えた生徒」と認識しておらず、いじめの存在をつかむ手がかりはあったもののいじめを疑うべきだったとは断定できないとした。一方で生徒の自殺後の学校側の遺族への対応については「配慮に欠けた対応で不信感を招いた」と指摘している。
 いじめの存在を認定しながら自殺との因果関係を断定しないというのは、これまでのいじめ自殺が強く疑われる事案でもよく見られた対応ではある。
 しかしそれなら、生徒の自殺した理由は他にもあったのではないかということになり、いつの間にかいじめ問題がの存在が忘れられて、当事者のはずの遺族も全く身に覚えがないような家庭環境の問題をでっちあげられるなどして被害者中傷へとつながっていくというパターンは、これまでもよくあっただけに、非常に気がかりである。