大阪市学校選択制、24区中12区が2014年度導入意向

 橋下徹大阪市長の強い意向で2014年度導入が検討されている市立小中学校の学校選択制について、市内24区中12区が同年度より実施し、残る12区が同年度からの実施を見送る見通しになったと、読売新聞(web版)2013年3月19日付が報じている。


 同紙の記事によると、各区ごとの2014年度からの導入意向については、以下のようになっている

  • 小中学校とも導入(6区):中央区・此花区・西淀川区・淀川区・旭区・住吉区
  • 中学校のみ導入(6区):北区・福島区・都島区・西区・港区・鶴見区
  • 指定外就学制度の緩和で対応(5区):天王寺区・大正区・住之江区・平野区・東淀川区
  • 現行制度を維持(7区):浪速区・西成区・阿倍野区・東住吉区・城東区・東成区・生野区

 「小中学校とも導入+中学校のみ導入」があわせて12区、導入見送りがあわせて12区となっている。2014年度の導入を見送る区でも、学校の統廃合や特色化を優先させたうえで、2015年度以降の将来的な導入を前提にしているという。
 しかし大阪市での学校選択制は、どの行政区でも反対や疑問の意見が賛成を大きく上回っている。これは、大阪市自身がおこなった学校選択制に関する住民シンポジウムでの意見や会場でのアンケートの集計結果からも示されている。
 賛成と答えた意見の中身も、橋下・維新が推進するような「自由競争に基づく特色化を進めた上での自由選択」を支持する意見はほぼ皆無といってよい。「賛成」と答えた人の意見の大半は、指定外就学制度の問題と混同したまま、「校区の学校よりも自宅に近い学校があれば選択できるようにしてほしい」「いじめなどへの対応」など、指定外就学制度の柔軟適用で十分対応できる理由をあげていた。
 ほとんどの人が学校選択制に賛成していないにもかかわらず、ごく一部の人間の意向にすぎないものを「民意」とすり替え、強引に導入するという行為自体に強い危惧を感じる。しかも他地域で失敗や不具合が明らかになっているものを、わざわざ導入する必要があるのだろうか。
(参考)
◎橋下氏が目指す学校選択制、24区の半数見送り(読売新聞 2013/3/19)