松本市柔道教室事故、指導者強制起訴へ

 長野県松本市の柔道教室で2008年、当時小学校6年だった男子児童(現在16歳)が指導者との練習中に投げ技をかけられて重い障害が残った事故で、長野検察審査会は3月7日、当時の男性指導者(40)を強制起訴相当とする議決をおこなった。指導者は強制起訴される見通しとなった。


 事故は練習の際、指導者が片襟体落としと呼ばれる投げ技を児童にかけ、その衝撃で頭が揺さぶられて意識不明になったとされる。児童は今でも脳に重い障害が残っているという。
 長野地検は2012年4月に指導者を不起訴としたが、児童の両親からの不服申立てを受け、長野検察審査会は同年7月に「起訴相当」を議決した。しかし長野地検は再び不起訴処分を決め、検察審査会が再審査していた。時効は2013年5月に迫っている。
 今回の議決では、柔道の指導では頭部を直接打たなくても回転の衝撃で脳の血管が切れることもあることを指摘し、指導者には事故の予見可能性があったと判断している。
 なお民事訴訟では、指導者の指導内容と事故との因果関係、および指導者の過失責任を認め、指導者が損害賠償金を支払う内容での和解が、2011年9月に東京高裁で成立している。
 刑事裁判が進行することになるが、適切な判断を願いたい。
(参考)
◎柔道事故:元指導員を強制起訴へ 長野検察審査会(毎日新聞 2013/3/7)