解同による教育介入が事件の遠因

 福岡県筑前町立三輪中学校のいじめ自殺事件に関して、日本共産党の山口りつ子・福岡県議が11月7日におこなった福岡県議会での議会質問の中で、問題の学校には部落解放同盟(以下、解同)による教育介入があり、いじめ自殺問題に対する対応に悪影響を与えている要因となっていることを指摘しています。
部落解放同盟による教育介入を立証――党県議団 決算特別委員会 2006年11月7日 <三輪中学校いじめ自殺問題> 【要旨】日本共産党福岡県議団ウェブサイトより)


 ネット上では、学校の不可解な対応の背景にえせ同和暴力利権集団・解同の影があることを指摘する意見もみられました。日本共産党が公式に議会で取り上げたことで、その情報の正しさが実証された形になりました。
 解同は、自分たちの意に添わないものに対して「糾弾」と称して暴力的に恫喝する・恫喝で利権を得るなど反社会的な行為を組織的に繰り返し、同和問題解決や人権とは対極の位置にある団体です。教育関連だけみても、例えば以下のような重大な暴力事件・人権侵害問題を多数起こしています。

  • 八鹿高校事件(1974年):解同が兵庫県立八鹿高校に乱入、自分たちの意に添わない教職員を体育館に監禁して集団リンチ。瀕死の重傷を負った教職員もいた。
  • 滋賀県野洲町(現・野洲市)・公立中学校(1988年):解同の息のかかった教師が自ら学校内で「差別落書き」をおこない、自作自演で「差別事件」をでっち上げ、解同の推進する「解放教育」を学校に強引に導入する口実にしようとする。
  • 大阪府八尾市・公立中学校(1995年):「同和教育推進校」でいじめにあった生徒に対し、その生徒が加害者に抵抗したことを、解同系の教師らが「差別」と一方的に決めつけ、いじめの事実を不問にして加害者への指導は放棄し、いじめ被害者を「差別者」としてつるし上げて不登校に追い込む。教師らは全校集会の場で、いじめ被害生徒を全校生徒の前で「差別者」としてつるし上げる蛮行もおこなった。
  • 何でもないことに解同が言いがかりを付けて校長をつるし上げて、校長を自殺に追い込んだという例が、三重県や広島県など複数の箇所で発生。

 このほかにも解同は、学校現場で重大な人権侵害や教育介入を繰り返しています。教育以外でも、役所や企業への恫喝や関係者への人権侵害、「差別落書き」自作自演なども繰り返しています。
 これらは決して「跳ね上がった個人」による事件ではなく、解同として組織ぐるみでおこなっている不当な事件です。

 解同自身が「部落民以外は差別者」という、本気で同和問題を解決する気がないことが明白だと判断できる「理論」(決めつけ)に基づく運動体です。だいたい、差別-被差別の関係が固定しているのなら、差別は永久になくなるはずがないという結論にたどり着きます。しかしそれでは差別が解消しつつある現実と矛盾が出るため、差別の永久固定化のための策動をおこなうことになるというわけです。

 問題の福岡県筑前町立三輪中学校に目をやると、ここでも解同が教育介入をおこなっています。
 山口議員の質問から引用します。

次に、三輪中学校における、人権同和教育について伺います。 「三輪中学校 学校経営要綱」の中の、「人権・『同和』教育推進計画」を資料として要求していますので、提出をお願いします。<別紙資料参照
 はじめの3行目に「狭山の教育課題を土台にすえ、部落差別の現実に深く学びながら部落差別をはじめとするあらゆる差別をゆるさない学級集団づくり、教師集団づくりを進めました」と書かれています。5.23など狭山裁判の節目の取り組みが学校全体に位置づけられていますが、県は、このような人権同和教育を推進しているのですか、お尋ねします。
〔人権同和教育課長〕
 県教育委員会といたしましては、「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」を踏まえ、「福岡県人権教育・啓発基本方針」に基づきまして、人権・同和教育を推進しております。
 また、人権・同和教育を進めるに当たっては「教育の中立性」が守られるべきことは言うまでもないことでございますので、従来から、各学校に対しては、人権・同和教育の推進と政治運動や社会運動とを区別し、主体性をもって教育に当たるよう指導しておるところでございます。
 今後とも、この基本的な考えに基づきまして指導してまいる所存です。
【山口】 解放子ども会活動の項の③には、「支部教育対策部、支部青年、解放子ども会指導員と連携しながらすすめていく」と書かれています。「支部」とありますが、何の支部ですか。
〔人権同和教育課長〕
 解放子ども会の活動の項に書かれています「支部」とは、部落解放同盟の支部を指すものと考えられます。
【山口】 部落解放同盟の支部のことですね。解放同盟と連携して解放同盟の活動である「解放子ども会」に取り組むことが教育推進計画の重要な柱として、位置づけられている。これらは、解放同盟の運動そのものであり、これでは、解放同盟と一体の教育といわれても仕方がありません。
 また、廃止になったはずの「同和教育関係定数」について、「定数配置にこめられた思いや願いを自覚し、」などと書かれています。これは、県の方針とも国の方針とも異なっているではありませんか。
 県の方針とも国の方針とも異なる認識、異なる人権同和教育がこの学校ではまかり通っている。なぜか。解放同盟の教育介入が今でも行われているということにほかならないではありませんか。お答えください。

 解同が教育に介入して学校を自らの運動に悪用し、国の方針ですらも公式に否定されている「解放教育」が三輪中学校に押しつけられていることが浮き彫りになっています。
 解同がすすめる「解放教育」は差別煽動や人権侵害をするだけで、本当の意味での同和問題の解決や人権尊重にとっては有害きわまりない代物です。
 その証拠に、いじめ自殺事件にかかわっていじめ発言をした教諭・田村伸一のような教師や、この教師のほかにも数年前に生徒への人権侵害発言をおこなって不登校に追い込んだ女性教師、いじめ加害者が今度は別の生徒を標的にしたいじめをおこなっているなど、重大な人権侵害事件が、三輪中学校で連続発生しています。人権侵害をしても平気、これが「解放教育」の実態なのです。
 山口議員の質問では、「解放教育」のために教師がものをいえなくさせられ、学校の自浄能力が発揮されないのではないか、と指摘しています。学校や地域の「事件を正当化するようなもみ消し工作」の背景のひとつとして、「解放教育」およびその推進者の解同の存在がかいま見えます。
 問題の教師・田村伸一は、三輪中学校赴任以前にも複数の「解放教育」が盛んな学校での勤務を歴任し、それらの学校では「解放教育」を中心となって推進する「同和教育推進担当」をつとめていました。
 また田村は1997年度、生徒指導に特化した福岡県の長期研修を受講しているということです。この研修は別に「問題教師の再教育」ではありません。生徒指導のリーダーになり得ると校長が推薦した、選ばれた教員が受講できるという性質の研修だということです。
 解同の息のかかった人物だったからこそ、このような悪質ないじめ・人権侵害発言が可能だったといえます。また福岡県の学校での生徒指導の理想像が、田村のような人権侵害教師だとも見なされかねません。
 福岡県や筑前町は、解同の悪影響を今すぐに断ち切り、本当の意味で人権が尊重される学校づくりへと転換すべきです。またいじめ問題についても、解同の息のかからないような公正で客観的な調査方法が求められます。
〔参考資料〕