汎愛高校で「体罰」発覚:大阪市

 大阪市教育委員会は2月1日、大阪市立汎愛高校の武道科で2012年4月、専門体育の授業中に「体罰」事案があったことを発表した。


 同校の武道科は、体育のうち柔道や剣道など武道を中心に学ぶ体育系専門学科である。市教委によると、事件が起きたのは2012年4月17日から19日の2泊3日にかけて和歌山県内でおこなわれた武道科の校外実習授業だということである。柔道の練習中、3年の女子生徒が下級生に危険な技をかけたとして、指導していた柔道担当の50代男性教諭がこの女子生徒を平手打ちしたという。
 指導教員は柔道部顧問で、「体罰」を受けた女子生徒も柔道部員だった。学校側は教諭を厳重注意にした。
 一方で学校側から「体罰」の連絡を受けながら、大阪市教委の担当指導主事が調査を指示しただけでそのまま放置していたことも明らかになったという。
 橋下徹大阪市長は発表を受け、「教育委員会は組織自体が腐っている」「クラブ活動停止もあり得る」などと発言した。しかし2012年4月といえば、「有形力の行使を認める」という形で「体罰」を事実上解禁するような大阪府・市の教育条例案が問題になっていた時期である。こういうのは教育条例の考え方に基づけば「指導」と言い逃れできるようなものである。まるで自分は元から「体罰」反対の立場だったかのように装っても、教育条例を推進してきた責任は免れない。
 また授業中の事件なのに、クラブ活動停止がどう関係あるのか。
 橋下市長の態度は、桜宮高校問題と同じで、事件を口実に教育に介入して首長の支配を強めるという間違った意図しか感じない。これでは「体罰」根絶にもつながらない。