児童いじめ教師・林田真二への処分取り消す不当裁決:福岡市

 福岡市立小学校教諭・林田真二が2003年、当時担任していた4年生のクラスで、特定の男子児童に人種差別的ないじめを繰り返してPTSDを発症させ、裁判でも児童側の主張が大筋で認定された問題に関連して、福岡市人事委員会が2013年1月17日付で林田への停職6ヶ月の懲戒処分を取り消していたことが判明した。

 林田は当時、担任クラスの男子児童が外国にルーツがあることを知り、その日以降「汚れた血が混じっている」などと暴言を吐きながら児童に暴力を加える、「ここから飛び降りて死ね」などと迫る、児童の持ち物をゴミ箱に捨てるなどの悪質ないじめ行為を繰り返した。

 林田は2003年8月に停職6ヶ月の懲戒処分を受けた。林田は暴行そのものは一部認めながらも「指導目的」などとしていた。また停職処分を受けた直後、担任だったクラスの他の児童の保護者に「(被害児童が)お宅のお子さんをいじめていたから注意しただけ」などと自己正当化と被害者中傷目的の電話をかけていた。また林田は被害児童の自宅近くに車を止め、被害児童一家を監視していた。

 被害児童が民事訴訟に訴えた。訴訟審理中の2007年1月には、林田と組んだジャーナリストが「モンスターペアレントのでっち上げ」などと被害者を中傷する書籍を出す、前代未聞の事件も起きている。

 民事訴訟では一審(2006年7月)・二審(2008年11月)とも、林田のいじめ行為は認定されている。二審では一審以上に事実認定の範囲が広がり、福岡市に330万円の損害賠償を命じた二審判決が確定している。林田側はジャーナリストを使い、判決確定後も被害者中傷を続けていた。

 判決文をみれば、林田が児童にいじめ行為を加えたことをはっきりと認定している。ただ個別の細かいいじめ行為について認められなかった部分があるというだけで、林田が児童に不適切発言をおこないながら理不尽な暴行を加えたこと、児童の持ち物をゴミ箱に捨てたことなど、事件の根本的な問題ははっきりと認定されている。認定された範囲だけでも、教師の資格はない、悪質ないじめ行為と断罪できるものである。

 林田は停職処分直後、福岡市人事委員会に不服を申し立てていた。しかし裁判の動向を見守るとして中断していた。判決の結果をみると、停職6ヶ月が間違いだったから懲戒免職にするというのなら話はわかるが、停職を取り消して無罪放免にするなど、決してありえない。

 被害児童の訴えや児童・家族の苦しみ、また裁判の結果を正面から無視する蛮行である。問題を起こしても騒げば無罪放免になるのか。こういうふざけた行為は決して許されない。

(参考)
◎福岡市人事委:担任の停職処分取り消す 男児いじめで(毎日新聞 2013/1/22)

(事件概要)
「体罰」問題資料館 – 福岡市立小学校(2003)