わいせつ依願退職教師に退職金返納命令:長野県

 長野県教育委員会は10月18日の定例会で、塩尻市立中学校元教諭の男(55)が勤務校で生徒の着替えを隠し撮りしたとして2012年6月に逮捕された事案で、この男が2012年3月の事件発覚後に退職願を出しそのまま依願退職させたことを不適切だったとし、元教諭に対し退職金返納命令と教員免許取り上げの措置を決めた。

 被害者の関係者は2012年2月に事件に気づき学校側に相談した。しかしこの教諭は2012年3月に退職願を出し、そのまま受理された。学校側も塩尻市教育委員会も、長野県教育委員会にはこの教諭が盗撮行為をおこなっていた事実を伏せていた。長野県教委は事件を知らないまま退職を認めた形になった。
 2012年6月に元教諭が警察に逮捕され新聞報道されたことで、長野県教委は事件を初めて把握した。以下は当時の報道。

中学校内で女子生徒の裸をビデオ撮影…依願退職(読売新聞2012年6月13日)
 長野県警は13日、同県松本市島立、元中学校教諭百瀬洋志容疑者(54)を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童ポルノ製造)容疑で逮捕した。
 発表によると、百瀬容疑者は同県塩尻市の中学校に勤務していた2月上旬、校内で女子生徒(14)の裸をビデオカメラで撮影した疑い。捜査関係者によると、生徒の着替えを隠し撮りしていたといい、「間違いありません」と容疑を認めているという。百瀬容疑者は3月16日に依願退職した。
 山口利幸・県教育長は「誠に遺憾。事実を確認して適正に対処する」とのコメントを出した。

 元教諭には罰金50万円の刑が確定したという。
 長野県教委は元教諭の行為について「懲戒免職処分相当」と認定した。退職金返納命令には法的強制力はないが、拒否された場合は別の手段も検討するとしている。
 勤務校でのわいせつ行為が発覚した教師が依願退職して他県で教師になり、新たな赴任先で十数年間にわたり教え子にわいせつ行為を繰り返して摘発された事例。また「体罰」が表面化した教師が他県や私学に移って新たな「体罰」事件を起こして問題になった事例。こういう問題教師は過去にもたくさんいる。この男の場合でも、たまたま逮捕で発覚したものの、発覚しなければ何事もなかったかのように逃げ通せ、どこか別の地域で新たな被害者を生んだ恐れが高いことになる。
 こういう懲戒免職相当の人権侵害行為に対しては、適切な措置を取らなければならない。隠蔽などは論外である。

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