「体罰」正当化する橋下徹

 橋下徹大阪市長は10月2日の大阪市教育振興基本計画策定有識者会議で、教師の「体罰」を正当化し、市独自に指針を作って実施すべきという考えを示した。

 橋下氏は「僕はもみあげつまんで引き上げるくらいはいいと思う」 「胸ぐらつかまれたら放り投げるくらいまではオッケーだとか。けられた痛さを体験しないと過剰になる。けられた痛さ、腹どつかれた痛さがわかれば歯止めになる」「懲戒権について文科省のぬるいガイドライン以上にしっかりと一つの指針はだすべきだ」など発言し、教師の暴行を「懲戒」として容認する発言をおこなった。
 しかし「体罰」は明らかな暴行であり、また学校教育法でも明確に禁止されている。このようなものが「懲戒」には絶対になり得ない。このような「体罰」を許容することは、法律違反を堂々と宣言しているのと同じである。
 「体罰」で痛さを経験して歯止めになるという主張自体が、出発点から根本的に間違っている。教育的には完全に否定されている、いわば一種の「信仰」「迷信」でしかない。
 そもそも「体罰」と称する行為自体、「気に入らない人間」に対して感情的になって暴力で従わせようとする暴行以外の何ものでもない。単に、自分より弱い立場の人間には暴力を振るってもいいということを教えこむだけで、暴力・虐待の連鎖にしかならないというのは、これまであちこちで起きている多くの事件が証明している。
 橋下氏は大阪府知事時代の2008年10月にも、「体罰」容認の発言をおこなった。また大阪市の教育条例でも、「懲戒」と称して事実上「体罰」を合法化するような抜け穴を作っている。
 子どもの人権を軽視するものに、教育を語る資格はない。
(参考)
橋下氏、体罰あおる 「大阪市独自の指針必要」(しんぶん赤旗 2012/10/3)