弥富いじめ訴訟:被告側は争う姿勢

 愛知県弥富市立中学校で2009年、同級生4人からいじめを受けてケガをし後遺症が残ったとして、同市在住の現在17歳の男子高校生が加害生徒4人や弥富市を相手取り約2170万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が、9月14日に名古屋地裁で開かれた。


 被害者は2009年に同校に転入。給食の配膳でトラブルになったことを理由に4人からいじめを受けるようになった。2009年8月には被害者の持ち物の筆箱が放り投げられ、取りにいこうとした際に加害者に後ろから押されて教室のドアガラスに激突し、割れた破片で右腕の神経を損傷するケガを負った。今でも文字が書けないなどの後遺症が残っているという。
 加害少年のうち3人は「ちょっかいを出したにすぎず、いじめたわけではない」、残る1人は「進んで関わってはいない」などと主張し、また弥富市も「いじめは当時把握していなかった」などと主張して、いずれも請求棄却を求めた。
 いじめの定義は「いじめられた側がそう感じるか」である。いじめ行為と被害者が主張している行為を事実上認めた上で「いじめではない」と主張している加害者側の言い分は通じない。
 加害者側の言い分は、大津のいじめ自殺事件での加害者側の主張を思い起こすような、単なる居直りにすぎない。
 また弥富市も、当初報道が出たときは細かい箇所についての部分否定かと思えば、ほぼ全面否定に近い形で争うのは、残念なことである。加害者を擁護しいじめに加担しているのと同じではないか。
(参考)
◎同級生と市、争う姿勢(産経新聞 2012/9/14)
◎愛知・弥富いじめ訴訟:同級生争う姿勢…第1回口頭弁論(毎日新聞 2012/9/15)