前橋いじめ訴訟:被害者が心情綴った手紙

 群馬県前橋市立中学校在学中にいじめを受けてPTSDなどを発症したとして、前橋市などを相手取り訴訟係争中の女性(現在18歳)が、いじめについて心情を綴った手紙を前橋市長や市教委宛に送付していたことがわかった。

 この女性は在学中に無視されたりゴミを机に入れられたりなどのいじめを受けて不登校になり、対人恐怖症やPTSDになったという。
 手紙は7月27日付で、相次ぐいじめ報道に心が痛むなどと綴られていたという。また保護者が警察に被害届を出す動きを察知した教師が「加害者にも未来がある」と話したことをあげて「私の未来は考えなかったのですか」と訴えている。
 市はいじめの存在を認めているものの、PTSDとの因果関係はないと主張している。女性は裁判に出られない状態で、手紙で心情を訴えたという。訴訟は和解勧告がなされ、和解協議が予定されているという。
 加害者にも未来があるというのは、加害者の不法行為を免罪するための言葉ではない。被害者の未来はどうなるのか。また加害者に適切な指導・措置がされないことで、加害者は自分の無法行為を正当化されたと勘違いして、別のところでも同じようなことをおこなって新たな被害者を生む危険性がある、という社会への損失はどうなるのか。
 加害者に未来というのは、「加害者への適切な指導・措置で、被害者当人や第三者への加害行為を未然に防いで、被害者や周囲の人の人権と未来を守る」という立場を徹底して初めて言えるものである。「加害者の不法行為を問題視して何らかの指導や措置をとることは、加害者に不利益を強いる人権侵害」などという、本来の人権とはかけ離れたでたらめな人権意識から「加害者に未来」などというのは、決して許されない。