いじめ問題『しんぶん赤旗』インタビュー(2)

 大津いじめ自殺事件を受けた『しんぶん赤旗』の教育研究者へのインタビュー掲載、2012年7月31日付では、村山士郎大東文化大学教授が登場している。

 村山氏は、文部科学省・教育委員会・学校の仕組みにいじめを隠蔽する体質が蔓延していると指摘している。

 文部科学省は、「いじめはどこの学校にもある」といっています。しかし、同省の届けで調査(2011年)によると、いじめがあったと報告しているのは小学校で全体の35.5%、中学校で55.7%、高校で41.1%です。小学校の約65%、中学校で約45%、高校で約60%は、いじめが1件もなかったと報告しているのです。
 いじめがあるとなれば、保護者への説明が求められたり、学校選択に影響したり、管理職の昇進に影響したりするからです。
 いじめはどこの学校にもあるとみるべきです。しかし、いじめが1件もないという学校からの報告を、各教委や文科省が公然と認め、それが長年許されてきた。そこに学校や教師がいじめに無感覚になっている理由の一つがあるのです。
(しんぶん赤旗 2012/7/31)

 いじめは対応が大変な上に、解決しても数値では評価されない、むしろいじめが存在すること自体でマイナス評価になるというなら、隠蔽に走るのも必然的にもなるだろう。また学校選択制で一度「荒れている」「いじめがある」などの悪評がでると、一気に不人気校に転落して入学者減少の一途の悪循環になることは、あちこちで指摘されている。
 また村山氏は、子どもをめぐる状況として、強いストレス感や抑圧感などが、他者を攻撃して楽しむ方向に向けられているとしたうえで、「いじめは子どもたちの叫びであり、つぶやきです。それを聴きとるような議論をしていく必要があると思います」と指摘している。この点についても社会的にしっかりと考えていかなければならないだろう。