児童虐待受理件数増加傾向:厚労省発表

 厚生労働省は7月26日、2011年度に児童相談所で扱った児童虐待の受理件数(速報値)を発表した。

 受理件数は全国で59862件となった。前年度との比較では3129件・5.7%増加している(※前年度との比較は、2011年3月の東日本大震災の影響で2010年度数値は集計不能だった福島県を除いた46都道府県での集計)。
 地域別では大阪府が、大阪市・堺市の両政令指定都市も含めた数値で8900件となり、全国ではワーストとなった。人口と受理件数が単純に比例しているというわけではないようで、人口が大阪府の1.5倍ほどある東京都では4559件で、大阪府は東京都の2倍近くの受理件数となっている。
 児童虐待はないことに越したことはない。しかし「なくす」ことが自己目的化して統計数値を操作して見かけ上でなくそうとしても、有害である。実際に苦しんでいる子どもを放置してはいけない。
 児童虐待の件数が統計数値の上で増加傾向にあるのは、目に見えなかった虐待が通報によって認識されるようになったととらえることもできる。またここ数年大きな児童虐待事件が大きくマスコミで報じられたことなどを背景に、住民が虐待に注意する傾向が強まり、また通報先などの啓発の効果も出つつあるのではないだろうか。