奄美の中学校でまた不適切指導

 鹿児島県奄美大島で10月18日、公立中学校の男性教諭(37)が、不登校の1年生女子生徒の自宅に上がり込んで学校に行くよう迫るなどし、その直後に生徒が自殺を図っていた(未遂)ことが分かりました。〔『読売新聞』2006/10/27

 奄美の中学校といえば、担任教諭による生徒いじめ事件が報じられたばかりですが、この事件は先日報じられた生徒いじめ事件とは別のものです。
 不登校の生徒に対して学校に行けと強い態度で迫るのは、少しでも教育の知識があれば全くの問題外の行為です。教育問題を専門的に学んだ経験のない人がついやってしまったのならともかく、教育問題の専門家であるはずの教師がこんなことをしてしまうなど論外です。
 ましてや、不登校の原因も怠学(いわゆるさぼり)ではありません。報道記事によると、この生徒の不登校の原因は、部活動で顧問教諭から公然と罵倒されたことにショックを受けたということです。そのことを解決せずに、むりやり登校を迫っても無意味で逆効果のやり方です。
 また、これはあくまでも仮説ですが、「いじめ問題でもそうだが、不登校問題でも過剰な成果主義・数値目標を追求する結果、統計数値の上での撲滅が自己目的化して、実際に苦しんでいる生徒一人一人の気持ちを考えない」「教師自身も学生時代『教師からよい子と見なされるタイプ』が多かったから(もちろん逆に『教師からみて悪い子』というレッテルを貼られたタイプが『教育をよくしたい・自分と同じようなつらい目に遭わせられる子どもをなくしたい』という思いで教員になることも多いでしょうが)、苦しんでいる子の気持ちが分かりにくい」などの弊害があるのではないか、いろいろと考えさせられるところがあります。