「体罰」・障害児虐待で教諭懲戒免職:神戸市

 神戸市教育委員会は7月13日、担任する特別支援学級の知的障害児に対して「体罰」や暴言・いじめ行為を繰り返したとして、神戸市立渦が森小学校(東灘区)の教諭・香山昌久 (60)を懲戒免職処分にした。

 「体罰」や虐待行為を理由に教諭が懲戒免職処分を受けるのは、異例のことである。

 全国的にも、「顧問をつとめていた卓球部で生徒に暴力行為を繰り返し、複数の生徒を不登校や自律神経失調症にさせた」として2003年11月に北九州市立中学校教諭・林壮一郎が懲戒免職処分を受けて以来約9年ぶりのことである(ただしこの人物は処分を不当として騒ぎ、北九州市もそれに屈して復職させる不当措置)。

 今回の香山の懲戒免職については、「体罰」そのものが常習的で悪質だったことに加えて、より丁寧な指導が求められている特別支援学級であることや、校務で不適切な事務処理を繰り返したことなども加味されているという。

 香山は2009年度より特別支援学級を担当し、2011年度に被害児童の担任になったという。一方で特別支援教育が専門というわけではなく、人事配置の関係で過去の赴任校で2年間・渦ヶ森小学校で3年間の計5年間担当しただけという。問題となった「体罰」・虐待行為は、2011年9月以降の以下のような行為が指摘されている。

  • 授業中に解答を間違えると頭を拳に押し付けたりたたく。
  • 給食を食べるのが遅いとしてカッターナイフを見せ「お腹を切って給食を入れたほうが速いんとちゃうか」と暴言。
  • 児童をからかうような発言を何度も繰り返す。
  • 金属製ハンガーを伸ばして針金にし、一方の端をコンセントに差し込み、もう一方の端を児童の顔面に近づけ、感電させると脅かす。

 2011年12月に保護者が被害を訴えると、直接的な暴力は収まったものの、暴言が増えたという。神戸市教委は当初、「教諭が児童と積極的に関わった結果」として「体罰」・虐待とは認識しなかった。

 学校側や市教委の対応が遅すぎるという印象を受ける。

 特別支援学級、特に知的障害児対象だと、「知的障害児だから被害を訴えられない。訴えても信用出来ないと強弁すればいい」とばかりに虐待行為を繰り返すようなのもいたり、学校側も普通学級で「体罰」や暴言・生徒いじめなどを繰り返して問題になった教師を特別支援学級に「飛ばす」ケースもあるという。2003年に千葉県浦安市で発生した、担任教師による知的障害児への性的虐待事件・浦安事件などは、まさにこれが最悪の形で現れたものである。

 今回の事件でも、当初はそういう「事件揉み消し」を図ろうとしたのではなかったのか、気になる。