大津いじめ自殺、教育長は家庭に責任転嫁して中傷

 滋賀県大津市立皇子山中学校のいじめ自殺事件で、大津市教委の澤村賢次教育長は7月12日に記者会見したが、一部報道では「亡くなったお子さんが家庭内でどんな環境に置かれていたのか、家庭内で何が起きていたのかということも、背景調査で明らかになるのではないか」と発言したと報じられている。

 いじめが自殺の要因の一つとする一方で、こういうことを言うのは、いじめのことは適当にあしらい、家庭環境の問題にすり替えて責任転嫁し、被害者や遺族を中傷しようとする気だなという印象を受ける。
 いじめの事実関係はこれまでにもたくさん明らかになっている。しかもいじめの内容は極めて悪質な集団暴行・人権侵害である。被害者がこの生徒ではなくても、このレベルの被害にあった場合は多くの人が追い詰められ、精神的な病気になったり、自殺を選んだり、場合によっては報復として加害者に危害を加えても、ことの是非は別としてそこにいたる因果関係や過程は理解できるというほど、加害者の行為は極めて悪質なものである。
 しかし家庭問題が要因だったという根拠は全く見当たらない。そもそも、遺族側が仮に家庭問題に心あたりがあるというのならば、「いじめが原因」とは訴えるはずがない。
 何の根拠も示さないのに(もっとも具体的な根拠を示せと言われれば「被害者のプライバシー」とあたかも被害者への配慮かのように逃げる道も用意している)、家庭問題に原因があるような思わせぶりな口ぶりで、「想像力たくましい」地域住民が勝手に家庭問題を捏造して攻撃することを“期待”しているのであろう。自分たちは思わせぶりな仕掛けをしただけで直接手を下さず、勝手に妄想たくましい悪い噂だけを先行させ、被害者を攻撃する仕組みを作るのである。
 良識的な人・良識的でありたいと願う人は、いじめを正当化するようなこういう心ない人間の仕掛けに引っかかってはいけない。