大津いじめ自殺、市側が無理難題ふっかける

 滋賀県大津市立皇子山中学校のいじめ自殺事件で被害者遺族が起こした訴訟で、被告の大津市が原告側の遺族に対し、いじめの日時や現場を特定するように求めていたことが、7月7日までにわかった。

 しかし大津市の態度は、ただの揚げ足取りにすぎない。不都合な指摘をされて「何時何分何秒、地球が何回回ったとき」と悪態をつく子どもと同レベルの内容である。
 そもそも、被害者が生前にいじめの事実を訴えていたり客観的ないじめの目撃証言があるにもかかわらず、学校側がきちんと対応しなかったことが明らかになっている。
 生徒が暴力を受けていても「やりすぎるなよ」と声をかけただけの担任教師、また「生徒が殴られているのを見た」「担任教師に相談しているのを見た」などの同級生の証言。生前の段階できちんと対応しておけば、生徒は命を落とさなくて済んだかもしれない。
 さらに自殺後も、学校・教育委員会は調査をきちんとせずに適当に打ち切っている。学校・教育委員会の不誠実な態度が、遺族に訴訟に踏み切らせたのであろう。
 しかも一方では、学校側は生徒や保護者に緘口令を敷き、事件について話すななどと圧力をかけていることも報じられている。遺族が調査しようとしても困難になることは目に見えている。
 大津市は訴訟の原因を自ら作っておきながら、自分には責任がないかのように無理難題をふっかけて居直ることは許されない。