子どもの死すら利用する橋下徹

 橋下徹大阪市長は7月5日の記者会見で、滋賀県大津市立皇子山中学校のいじめ自殺事件について記者から見解を聞かれ、涙ぐむ場面があった。これはインターネット動画でも確認できる。しかしこれはただのパフォーマンスにすぎないことを、彼自らが証明する形になった。

 まず、橋下という人物、府知事時代には部下である府職員をパワハラで自殺に追い込んだと報じられている。それも複数の職員が自殺しているという。また大阪市長になってからも、パワハラ行為を繰り返している。
 さらに、翌7月6日のtwitterでは、生徒の死を利用して学校選択制に無理やり結びつけようとする発言までおこなっている。


 いじめ自殺の問題を、「学校選択制ではないから好きな学校に行けない」という問題に見事にすり替えている。

 しかしいじめの問題と学校選択制とは直接の関係はない。予備知識のない素人をだますならともかく、教育関係者や少しでも教育分野に知識がある人にとっては、橋下氏の主張は悪質なごまかしにすぎず、しかも生徒の死すら利用する非道のものであると感じる。

 いじめ被害を理由にした転校は、現行の制度でも認められている。文部科学省もそういう通達を出し、全国的に制度が整備されている。

 大阪市の『指定外就学について』。ここでは、校区外の学校への指定外就学が認められる場合の条件として、以下のような記述がある。

許可事項
(5) いじめにより心身の安全が脅かされるような深刻な悩みを持っている児童生徒の転校について、学校長が教育委員会と協議をする必要があると判断した場合
許可期限
当該学年末まで 次年度以降も引き続き必要な場合は年度毎に申請を要する
必要書類等
大阪市こども相談センター・カウンセラー等の意見書
手続き場所
在籍する小学校・中学校

 事件のあった大津市では『学区外通学について』に「いじめ」の明確な文言はないが、「(10)その他、特別な教育的配慮が必要で、指定校以外の学校に就学を希望する場合」に文科省の通達が準用されると解釈できる。

 「学校選択制じゃないから学校を選べない、だから自殺した」なんて論理は成り立たない。

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