給食費滞納状況、全国調査へ

 公立学校の給食費の滞納状況について、文部科学省が全国的な実態調査をする方針を固めました。
給食費滞納の実態調査…文科省方針〔『読売新聞』2006/10/21〕

 給食費を支払う能力があるにもかかわらず、意図的に支払わない保護者が増加傾向にあるということが、全国各地から報告されています。今回初めて、文部科学省が全国的な実態をまとめるということ。
 理論上は、「義務教育は無償だから、義務教育にかかる費用としての給食費も無料であるべきだ」という法解釈も大きな学説となっています。
 しかしその一方で、現在の教育行政は「義務教育の無償は、授業料の無償」という解釈のもとで運営されています。したがってほとんどの自治体で給食費が徴収され、給食費の額は各自治体の判断にゆだねられています。
 給食費を支払う能力のあるのに支払わない保護者の言い分として、「義務教育は無償だから支払う義務はない」などという主張をすることもあるようです。その主張の根拠は誤りとはいえないですが、主張の方法が間違っています。政治や行政全体の問題になってくるので、個人的な支払い拒否で解決できる問題ではありません。
 一部保護者が現行制度に基づく運営を無視することで、各方面にひずみが出ています。給食費の滞納によって、その分予算が減少するために給食の質が落ちたり、教職員が督促に回るという余計な業務が増えたりするなどの弊害も出ているということです。
 その一方で、当然のことながら給食費を支払うことが困難な家庭には必要な配慮がとられるべきだし、可能な限り自治体の補助を増やして給食費を安くすることや可能なら無料化することも、別個の問題として求められるべきでしょう。