沖縄県竹富町:民間寄付で教科書配付

 教科書採択問題で揺れた沖縄県竹富町で4月9日に新学期が始まり、中学校3年生向けの社会科公民教科書は異例の民間からの寄付で生徒に手渡された。


 石垣市・与那国町・竹富町で構成する八重山地区教科書採択協議会では2011年、「つくる会」教科書支持派の策動で、違法すれすれの手口で、2012年度から使用される教科書について、育鵬社版の公民教科書の採択が答申された。
 石垣市や与那国町では答申通り育鵬社教科書を採択したものの、竹富町では採択協議会の手続きの問題を指摘し、東京書籍版を採択した。
 一方で同一採択地域では同一教科書を採択するという法律上の制約から、関係教育委員の全員協議会がもたれ、ここでは東京書籍版が採択された。しかし法律上の穴をうまく抜け道に使う形で、石垣市や与那国町は無視して育鵬社版の採択を取り消さず、分裂状態が続いた。
 文部科学省は「つくる会」支持派に加担し、竹富町での東京書籍版教科書の無償給付は認めなかった。
 竹富町は町費での教科書購入も検討したが、文部科学省の不当行為を追認するような形になるとして、町民有志からの寄付で教科書を購入することになった。7校分・23冊(約1万6千円)が有志から町に寄付され、生徒に渡った。
 今年については一応最悪の状況は回避されたものの、今後少なくとも3年、このような異常状態が続く可能性もある。来年度以降は無償給付を認めるべきであろう。