義務教育段階で留年制度

 橋下徹大阪市長は2月21日、義務教育段階での留年の検討を打ち出し、騒ぎになった。

 教育評論家・尾木直樹氏のインタビューが2月20日付読売新聞夕刊に掲載されたことを受けて、尾木氏の名前を出して留年検討などと主張した。
 しかし名前を出された形になった尾木氏は、当惑を隠せない。尾木氏の真意は、基礎教育の徹底による習熟ということであり、そのための方策の一つとしてヨーロッパの一部の国で実施されている留年制度を引き合いに出したものだという。
 しかし、教育基本条例案に代表されるような橋下市長の教育観をそのままに留年制度を打ち出しても、児童・生徒に打撃を与えるものにしかならない。尾木氏は自分の主張がゆがめられて伝わっていると危惧しているという。
 確かに、橋下市長の主張では、尾木氏の主張を斜め読みして都合の良さそうなところだけ抜き出し、尾木氏とは正反対といってもいいような主張をおこなっている。
 なお、義務教育段階での留年制度は現行の教育行政上も認められている。ただ運用はきわめて例外的におこなわれているにすぎない。