「君が代」不起立:処分取り消し認めずの不当判決

 大阪府門真市立中学校の卒業式で「君が代」斉唱時に起立しなかったとして門真市から文書訓告処分を受けた男性教諭(現在は退職)が処分取り消しなどを求めて門真市と大阪府を相手取って訴えた訴訟で、大阪地裁は2月6日、請求を棄却する判決を出した。

 事件は2008年3月に起こった。門真市立第三中学校の卒業式で、3年生の学年担当の教員とほとんどの卒業生が、「君が代」斉唱時に起立しなかった。「産経新聞」は「教師が不起立を扇動した」と言いがかりを付けて攻撃する記事を出し、門真市・大阪府の各教育委員会が調査する騒ぎになった。
 不起立扇動の事実は確認されなかったものの、不起立が問題視され、門真市は当該教諭らに対し文書訓告などの処分をおこなった。大阪府で「君が代」不起立を理由にした処分は初めてだったという。
 元教諭は「不起立を理由にした処分は思想・良心の自由を保障した憲法に違反する」などとして提訴した。門真市教育委員会には処分取り消しを、大阪府教育委員会には門真市教委に処分するよう指示した責任を追及していた。
 しかし全面棄却されたのは、きわめて残念なことである。起立強制や不起立を理由にした処分は思想信条にかかわるものである。また卒業式を実力で妨害したなどの事情も存在しない。起立を強要すること自体が異常なことである。
(参考)
◎国歌不起立処分取り消し訴訟、元教諭の訴え却下(読売新聞 2012/2/2)