高校生に「通学代はアルバイトで稼げ」:橋下徹大阪市長

 橋下徹大阪市長は1月27日の記者会見で、大阪府教育基本条例で定員割れが続いた府立高校の統廃合を打ち出したことに関連して、経済的に困難な家庭の子どもが遠距離通学になっても「本当に家庭の事情で苦しいというなら通学定期代くらいバイトして稼ぎゃあいい。授業料までただにしてるんですから。通学代が出せないから地元に高校を残さないといけないなんて、そんな理屈は通らない」などと言い放った。

 それこそ全く理屈の通らない暴言である。
 まず、すでに大阪府知事を退いている者が、いまだに自らが知事の権限を持っているかのような口ぶりで、府政について何かの施策をとることに踏み込んだことは、きわめて重大である。
 大阪都構想を見込んだ府市統合会議の場でこのような発言が出たというが、すでに「大阪都」の司令官気取りなのだろうか。
 また近くに高校がなくなると遠距離通学を余儀なくされることになる。現行の4学区制ですら、場合によっては通学に1時間半ほどかかる地域も存在する。教育基本条例案では学区撤廃も打ち出し、さらに遠距離通学を強いられる可能性もある。
 統廃合も加われば、自宅から通いやすい場所に高校がなくなる可能性もある。それこそ長時間通学に時間を取られ、アルバイトどころではない。またアルバイトに時間を取られると、その分本来の学業に時間が取れずにおろそかになってしまう危険性もある。学校としては、学業との関係でアルバイトを積極的にすすめない場合が多い。
 「通学定期代くらいバイトして稼げばよい」は生徒の現状を無視したもので、経済力のない家庭は高校に通学するなといっているに等しい。教育の機会均等を完全に無視している。
 また統廃合によって、自分には非がないにもかかわらずシステムの都合で遠方の学校しか選択肢がなくなっても、その原因となったシステムを作ったはずの者から一方的に「自己責任」と罵倒されるということにもなる。
 橋下の本質が典型的に出た発言であろう。

「通学代、バイトで稼げ」 橋下大阪市長が暴言(しんぶん赤旗 2012/1/28)
 橋下徹大阪市長は27日、記者会見し、大阪市と大阪府で制定を狙う「教育基本条例案」に盛り込むとしている3年連続定員割れの府立高校の統廃合で、経済的に困難な家庭の子どもが遠距離通学になっても、「通学定期代くらいバイトして稼げばよい」と強弁しました。
 橋下市長は「生徒が集まらない学校をずっと置いておいても仕方がない」とし、「本当にそういう事情があるなら電車代を助成しますよ」と発言。一方で、「本当に家庭の事情で苦しいというなら通学定期代くらいバイトして稼ぎゃあいい。授業料までただにしてるんですから。通学代が出せないから地元に高校を残さないといけないなんて、そんな理屈は通らない」と述べました。

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