学校選択制推進論理の矛盾

 橋下徹大阪市長は1月10日、市の教育委員と初めて意見交換をおこなった。

 その中で橋下氏は、教育について持論を展開した。学校選択制については、毎日放送のテレビニュースで以下のような内容が流れた。

学校選択制で教育委員会が言ってることが間違ってるなと思ってるのは、今現状格差が無いなんていう前提でやったらえらいことになりますよ。いま格差はあるんですよ。

 「格差がある」から「学校選択制を積極的に推進する」という論理は、全く意味をなしていない自己矛盾である。
 学校に地域格差があるのは事実だろう。教育委員会としては格差を是正し、すべての学校をできるだけ底上げしていかなくてはならない。
 しかし学校選択制では、できるだけ「よい学校」を求める結果、よいとされている学校では過密化して特別教室を普通教室に転用するなど教育条件が低下したり、物理的にどうしても受け入れられずに希望者が全員入学できなくなって抽選で外れたりする例もある。
 逆にひとたび不人気校になると、不本意入学によるモチベーションの低下、学校行事や部活動などへの影響、また中学校では各教科の専任教員がそろわないなどの条件低下もある。ひとたび不人気校になると、教育条件の低下がさらに敬遠されてさらに不人気が固定化する悪循環に陥ってしまう。
 学校選択制では、地域格差を広げることにはなっても、是正にはつながらない。

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