教育基本条例案で支離滅裂な橋下市長

 橋下徹大阪市長は1月9日、毎日放送のニュース番組『Voice』に出演し、自身が代表を務める「大阪維新の会」が推進している教育基本条例案などについて語った。

 橋下氏は勢いだけで押しきろうとしているものの、よく聞けば主張は支離滅裂である。(動画はこちら
 インタビュアーの大八木友之キャスターの質問に対して正面から答えずに、全く関係のないことを持ち出してすり替えを図った上に、同じインタビューの中でも矛盾だらけでグダグダという始末である。

大八木「教育基本条例案では知事・市長が教育目標を決めるとなっている。もし条例案が通れば橋下さんはどのような教育目標を掲げますか」
橋下「違うんですよ。知事や市長が教育目標を決めることができないと言うなら、選挙で知事や市長は何を訴えるのですか」
大八木「橋下さんが掲げる具体的な目標は何ですか」
橋下「具体的な目標は、条文には書いてませんけど、各学校ごとに定める」
大八木「知事・市長が大きな目標を定めるんじゃないですか」
橋下「それは、生き抜く力を身につけさせるということですよ。国際社会でも競争力を持って就職できる・自立できる子どもにする。日本で、大阪で、飯が食えるようにする。これは僕の掲げる目標ですよ。保護者と一緒になって各学校ごとに目標を作ってくださいよというのが条例の趣旨なんですよ。そういうことを(条例案では)何も書いてないじゃないですか」

 教育目標を問われて、教育目標をすぐには答えず、選挙で何を訴えるのかという制度批判にすり替え、「各学校ごとに定める」とした上、最後に「生き抜く力」として競争教育の推進を掲げる。たった1~2分程度のやりとりですらこんなにグダグダ。
 競争教育の推進を掲げるなら堂々と言えばいいものの(むろん個人的には支持できないが)、競争教育を訴えると反応が悪いと感じているからかどうかは知らないが、関係ないことを持ち出して煙に巻こうとして失敗したような印象を受けた。
 また教育基本条例案の条文はどう読んでも、知事・市長が一方的に教育目標を決めるとしか読めない。それはまずいという自覚があるからか「条文には書いてないけど」と逃げ道を作って学校が決めるかのようにすり替えていることも論理破綻である。
 教職員への評価制度でも論理破綻している。

大八木「難しいのは教職員の評価の問題。相対評価にするとどんな学校でも(最高評価の)Sの先生、(最低評価の)Dの先生が出てくるわけですね。」
橋下「大八木さん、相対評価は難しいと言いますけど、学校現場で相対評価が行われているのはご存じですか。子どもの内申書は相対評価でやっているんですよ。子どもたちは入試前に10段階相対評価されて、バカみたいな内申書によって子どもの人生が決められている。教員が子どもたちの評価をしているのなら、なぜ教職員にも導入できないのですか」
大八木「そんなバカみたいな制度を導入するのですか」
橋下「(言葉に詰まり、表情が変わり)…何が?」
大八木「子どもたちを苦しめているんだったら、なぜ先生にも導入するんですか」
橋下「子どもたちの制度がなくなれば変えていってもいいじゃないですか」

 教職員の評価なのに、生徒の内申書の問題を持ち出した上、最後は何を言っているのか分からないという始末。
 条例案自体に道理がなく、単に思いつきに近いものであることを、橋下氏自身の言動で証明した形になったと言えるだろう。
 親玉自身が自分でも何を言っているのか分からない状態だから、堺市では答弁に立った議員がまともに答えられない場面が相次いだというのもむべなるかな。
 橋下氏の話って、その場の勢いでごまかしているだけで、実際に文字に起こしてみたらすり替えに次ぐすり替えで完全に論理破綻。

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