大阪維新の会の教育政策は危険

 大阪維新の会は大阪府・大阪市の教育に関していろいろと政策を出しています。教育基本条例案とあわせて読むと、教育破壊ともいうべききわめて危険なねらいが浮かび上がります。

 知事選・市長選のマニフェストでは「文部科学省を頂点とするピラミッド型の教育委員会制度を一から見直し、教育委員会が独占している権限を住民から取り戻します。教育行政に住民の意思を反映できるしくみを構築します。」とあります。

 さらっと読むと「ふーん」とつい納得しそうにもなります。しかしこれは、詭弁大好きな代表の弁護士とそのお仲間によるすり替えでしかありません。あぶないあぶない。

 教育基本条例案とあわせて読むと、単に「首長や議員が直接介入できないから、首長を頂点とするピラミッド型の教育組織を作る。ここでの『住民』は首長の意向の言い換えに過ぎない」ということがわかります。

 また心理学でいう投影なのか、首長を頂点とするピラミッド型の制度を作るというねらいを持っているから、逆に現行制度を「文部科学省を頂点とするピラミッド型の教育委員会制度」と描いているのでしょうか。

 またマニフェストでは、各論としても、大阪市立大学・大阪府立大学の経営統合、公立図書館や文化芸術施設などの経営統合などを打ち出しています。

 大学の経営統合については、大学関係者が現場から求めているという話は聞いたことがありません。文化施設についても一応「芸術家、利用者中心の文化振興」とは書いているものの、代表が府知事時代に府立児童文学館の廃止強行などをしていてこんなことをよく言えたものです。

 大阪市内については、市立小中学校の学校選択制の導入を打ち出しています。小学校では隣接校区から、中学校ではブロック単位での選択制としています。しかし学校選択制を無秩序にすすめていくことで、弊害の方が多いことは、他地域での事例が如実に示しています。

 学校選択制では人気校と不人気校の格差が出て、人気校では児童生徒集中による過密化で設備が不足するなど、また不人気校になると生徒数の減少やそれに伴う教員数の減少などで、それぞれ教育条件が低下しました。とりわけ、東京など学校選択制と学力テストの学校別成績公表がセットでおこなわれた地域では、学校別平均点の高い学校が人気校となって学校間の競争と序列化が進み、不人気校の統廃合まで打ち出された地域もあります。

 大阪市でもこんな状況をわざわざ作り出そうというのでしょうか。

 大阪維新の会の教育政策は、大阪の教育をめちゃくちゃにするものであり、強い危惧を感じます。