同級生の暴行認定し賠償命じる、一方で学校への請求棄却

 鹿児島県鹿児島市の私立鹿児島第一高校1年だった男性(現在22歳)が2005年11月、体育の授業中に同級生から暴行を受け後遺症が残ったとして、学校を運営する学校法人と当時の同級生に約5800万円の損害賠償を命じた訴訟で、鹿児島地裁は11月22日、同級生に約4100万円の支払いを命じる一方で、学校への請求を棄却する判決を出しました。

 事件は体育のバスケットボールの授業中に起こりました。試合中に被害者の手が当たったとして加害者が逆上して顔面を蹴りつけ、骨折や脳脊髄液減少症などの傷害を負わせました。被害者は両足に障害が残り、長時間立っていられない後遺症があるということです。

 事件当時担当教員は目を離していたということです。また加害者は傷害罪で執行猶予付きの有罪判決が確定しているということです。

 裁判の争点は、暴力行為が故意だったのかどうか、学校側に安全配慮義務違反があったのかの2点でした。裁判では加害者の故意の暴力で被害者がけがをしたことは認定したものの、「バスケットボールも危険なスポーツとは言えず、同級生が暴行に及ぶことを予想することは困難だった」として学校側の安全配慮義務違反を認定しませんでした。

 学校側の対応については、難しい判断だといえます。事件以前には加害者・被害者の間に継続的ないじめやトラブルなどはなかったのか、加害者の事件以前の様子はどうだったのか、その辺が判断のカギを握っているという気がします。

(参考)
◎損賠訴訟:生徒傷害で同級生に4100万円賠償命じる 学校請求は棄却 /鹿児島(毎日新聞2011/11/23)
◎体育授業中けが、同級生に賠償命令 学校への請求は棄却(朝日新聞 2011/11/23)

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