「教育基本条例案」の問題点 4

 「教育基本条例」案では、児童・生徒への「体罰」を事実上容認するような抜け穴を作っています。

 第47条では、児童・生徒への懲戒について言及しています。

第四十七条 校長、副校長及び教員は、教育上必要があるときは、必要最小限の有形力を行使して、児童生徒に学校教育法第十一条に定める懲戒を加えることができる。但し、体罰を加えることはできない。

 問題になるのは、「必要最小限の有形力を行使して」というくだりです。
 学校教育法11条では「校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。 」と書かれています。学校教育法では「有形力の行使」に相当する表現はありません。
 「体罰」禁止が学校教育法で明記されているから「体罰」・暴行は公然と解禁できないものの、「有形力の行使」という表現を付け加えることで、どうなるのでしょうか。実態は明らかな「体罰」であり暴力にもかかわらず、問題になると「有形力」と言い換えて言い逃れをして正当化する根拠を作ることになります。
 そもそも、条例案を提出したのは「大阪維新の会」。この地域政党の代表者は橋下徹・前大阪府知事です。この人は「教育は2万%強制」などと放言し、児童・生徒への「体罰」を容認する姿勢を鮮明にしていました。
 政治的立場はいろいろあっても、子どもの人権を尊重しないことを事実上公然とうたうような政治勢力は、多様な政治的立場以前の問題です。人権の基本をふまえないような首長や議員は、そもそもいりません。