「教育基本条例案」の問題点 1

 「大阪維新の会」が大阪府議会に提出した「教育基本条例」案。読めば読むほどひどいものです。

 前文は「教育の政治的中立性とは…住民が一切の影響力を行使できないということではない」などと一見すると口当たりのよい表現を使っています。しかし実際によく読むと、「教育の政治的中立性」の概念を独自解釈し、「知事や議会は選挙で選ばれたのだから、知事や議会の意向イコール住民の意向と矮小化して、知事や議会は何をしてもいい」といわんばかりに、知事や議会の意向を教育に押しつけようとする内容にほかなりません。
 第5条および第6条では、知事・議会による教育の政治支配の意向が露骨に現れています。

第五条 府における教育行政は、教育委員会の独立性という名目のもと、政治が教育行政から過度に遠ざけられることのないよう、選挙を通じて民意を代表する議会及び知事と、教育委員会及び同委員会の管理下におかれる学校組織(学校の教職員を含む。)が、地方教育行政法第二十五条に基づき、適切に役割分担を果たさなければならない。

第六条 知事は、府教育委員を任命する権限のみならず、地方教育行政法の定める範囲において、府内の学校における教育環境を整備する一般的権限を有する。
2 知事は、府教育委員会との協議を経て、高等学校教育において府立高等学校及び府立特別支援学校が実現すべき目標を設定する。

 これでは、子どもの置かれている現実とは関係なしに、知事の意向次第で教育をいくらでも操れる危険性をはらむものです。
 また前文および第1条・第2条を総合すると、子どもの教育について、新自由主義的な「自己責任論」に基づいて、過度な競争に打ち勝つという一面的な見方が貫かれていることがわかります。これでは子どもと教育に悪影響を与え、教育現場が荒廃する一方ではないでしょうか。

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