東日本大震災の避難誘導めぐり提訴:宮城の保育所

 宮城県山元町立東保育所に通っていた園児3人が東日本大震災の際に津波に巻き込まれて死亡した事故で、犠牲となった園児のうち2園児(2歳男児・6歳男児)の遺族が11月14日、山元町を相手取り、保育所の対応が誤っていたから避難が遅れて津波に巻き込まれたなどとして約8800万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こしました。

 東日本大震災での避難誘導をめぐって、公営施設で行政の管理責任が問われる訴訟は初めてとみられます。また避難中に津波で死亡した事故で施設側の避難誘導をめぐった訴訟としては、判明しているものだけでも宮城県石巻市の私立保育園で通園バスが津波に巻き込まれ園児が死亡した事故、宮城県山元町の自動車学校で避難中の教習生が津波に巻き込まれた事故に続き3例目とみられます。

 山元町などによると、震災発生直後、東保育所の保育士らは町役場から「待機」の指示を受けました。 津波が近くに迫っているのに気づいた保育士らは、職員14人と園児13人が10台の自動車に分乗して避難しようとしましたが、うち7台が津波に巻き込まれ、園児が犠牲になったということです。

 遺族側は、海から1.5キロしか離れていない平地にある保育所で漠然と待機させたり、ラジオなどで情報収集を怠った長と保育所の過失を指摘しています。

 一方で町側は、町役場からの「待避」の指示を保育士が「待機」と聞き間違えた可能性も否定できないなどとも話しているといいます。

 責任逃れのような対応ではなく、震災直後の対応を明らかにして、今後の教訓にしていかなければなりません。

(参考)
◎東日本大震災:「園児待機指示は誤り」…遺族が山元町提訴(毎日新聞 2011/11/14)
◎津波で園児亡くした2遺族、町を提訴 宮城・山元(河北新報 2011/11/14)

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