産経新聞の的はずれな育鵬社教科書擁護

 産経新聞が9月2日付で『育鵬社批判はいかに的外れか 教科書の中身とは』という記事を出しています。


 育鵬社教科書への批判は「的はずれ」と断罪し、育鵬社教科書を持ち上げる内容です。しかし記事での「反論」自体が、中身のない「的はずれ」なもので失笑ものです。
 同記事では領土問題・沖縄戦・共産主義・ポストコロニアル(ポスコロ)の4点について、育鵬社の記述が優れていると主張しています。
 しかし「優れている」と主張しているものは、一般的な学問的理解とはかけ離れた独自の政治的主張にほかなりません。
 例えば沖縄戦の記述では、「集団自決」について「日本を断罪する記述」と論難し、米軍の猛攻が原因とする育鵬社のトンデモ記述を賞賛しています。このような主張は史実に反するのは、今さらいうまでもありません。
 またポストコロニアル(ポスコロ、旧植民地の地域で植民地主義的な遺産が独立後の社会に与えた影響についての研究理論)については、「歴史の事象を冷静に記述した育鵬社」と自画自賛しています。「歴史の事象を冷静に記述」していないからこそ大きな批判がわき起こっているということを直視していないのでしょうか。
 ほかの論点についても、産経新聞での主張は、乱暴なまとめ方をしてしまえば「俺様が正しいといっているのだから正しい。異論は認めない」という以上の内容はありません。